テクニカルレポート RENGA
コンパクト電動シリンダ
DRシリーズの構造と位置決め精度
2019年6月7日時点の情報です。
DRシリーズはモーターとボールねじを一体化し、小型で高精度位置決めが可能な製品です。従来品と比較し、新しいガイド形状を追加しており、ワークの形状や質量によってより適切に使い分けができます。また、リードの大きいボールねじを追加することで最高速度の向上による位置決め時間短縮を実現しています。さらに、多方向からの取り付けを可能にし、設置の自由度を向上しており、装置の省スペースに貢献します。本稿では取付角寸法28 mmのモーターを搭載したDRシリーズの構造、特長および位置決め精度について説明します。

- 1. はじめに
- 2.コンパクト電動シリンダ
- 3.DRシリーズ
- 3.1.概要
- 3.2.構造
- 3.2.1.ガイド付きロッドタイプ
- 3.2.2.ワイドテーブルタイプ
- 3.3.許容モーメント
- 3.4.可動部先端変位量
- 3.5.設置の自由度向上
- 4.特性
- 4.1.速度-可搬質量特性
- 4.2.位置決め精度
- 4.3.振動特性
- 5.温度変化による位置決め精度への影響
- 6.負荷率モニタによる運転電流調整
- 7.まとめ
ここでは、「1. はじめに」の内容のみを掲載しています。
続きは以下よりPDFをダウンロードのうえ、ご覧ください。
1. はじめに
高精度な位置決め運転が必要な用途では、一般的にステッピングモーターやサーボモーターが使用されています。ステッピングモーターとボールねじを組み合わせた直動機構製品の一つにコンパクト電動シリンダがあります。(図1参照)
直動機構製品は直動を案内するガイドが必要です。これまではガイド種類が一種類しかなく、適用できる用途が限られていました。その場合、ガイドのないロッドタイプを使用し、案内機構を外部に設けるよう都度設計する必要がありました。また、取り付けは一方向からに限られており、多方向からの取り付けの要望がありました。
今回開発したDRシリーズはガイド種類および取付方向を増やすことでさまざまな用途に対応できます。(図2参照)
図1 コンパクト電動シリンダ(従来品)
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ロッドタイプ | ガイド付きロッドタイプ | テーブルタイプ | ワイドテーブルタイプ |
図2 DRシリーズ
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