テクニカルレポート RENGA誘導電動機とファンモーターの
エネルギー効率規制の最新状況

2021年10月27日時点の情報です。

人口増加や経済発展によりエネルギー需要が世界的に増加しており、それにともない地球温暖化の原因となる化石燃料の使用も増加しています。エネルギーの使用量を減少させるため各国でエネルギー使用量削減の取り組みが進められています。世界の電力使用量のうちモーターアプリケーションが53%を占めており、各国でそれらに対するエネルギー効率規制が行われてきています。
EU、中国では2021年からそれぞれ新しい規制が実施されており、どちらも以前の規制から対象製品範囲が大きく変化しています。本稿ではEU、中国の規制内容を説明し、オリエンタルモーターのAC小型標準モーターとファンモーターについて対応を紹介します。

ハンバーガーメニュー目次
  • 1. はじめに
  • 2.誘導電動機に対するエネルギー効率規制と動向
    • 2.1.世界各国のエネルギー効率規制
    • 2.2.対象出力範囲の拡大
      • 2.2.1.国際規格の制定と改正
      • 2.2.2.対象出力範囲の拡大の背景
  • 3.EUのエネルギー効率規制
    • 3.1.エコデザイン指令と委員会規則
    • 3.2.誘導電動機のエネルギー効率規制
      • 3.2.1.委員会規則 (EC) No.640/2009の概要
      • 3.2.2.委員会規則 (EU) 2019/1781の概要
    • 3.3.ファンモーターのエネルギー効率規制
  • 4.中国のエネルギー効率規制
    • 4.1.誘導電動機のエネルギー効率規制
    • 4.2.ファンモーターのエネルギー効率規制
    • 4.3.エネルギー効率ラベル実施規則
  • 5.EUと中国の効率基準値の比較
  • 6.規制に対するオリエンタルモーターの取り組み
    • 6.1.AC小型標準モーター
      • 6.1.1.EUでAC小型標準モーターを使用する場合
      • 6.1.2.中国でAC小型標準モーターを使用する場合
    • 6.2.ファンモーター
  • 7.今後の動向
  • 8.まとめ

ここでは、「1. はじめに」の内容のみを掲載しています。
続きは以下よりPDFをダウンロードのうえ、ご覧ください。

1. はじめに

化石燃料の使用にともなう温室効果ガス(GHG)の排出は、地球温暖化の一因となっています。世界の電力供給のエネルギー源に占める化石燃料の割合は2018年時点で80%を超えています。
国連気候変動枠組条約の採択以降、京都議定書、パリ協定と地球温暖化に対する国際的な枠組みが作られています。2015年のCOP21におけるパリ協定では、長期目標として「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃よりも低く、1.5℃に抑える努力をすること」が挙げられています。批准国は「NDC(国が決定する貢献)」というGHG排出削減目標を立て、5年ごとに修正、提出する義務があります。
気温上昇を抑えるため、国際エネルギー機関(IEA)は「450シナリオ」、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は「IPCC 1.5℃特別報告書」を公開しています。日本を含む120カ国以上で2050年までのカーボンニュートラルに賛同しています。
COP21では「持続可能な開発目標(SDGs)」も採択されています。SDGsは2015年から2030年までの長期的な国際社会の開発指針であり、17の目標とそれに紐付く169のターゲットで構成されています。目標1、目標2、目標11、目標13のターゲットには気候変動によって生じるリスクを軽減することが掲げられています(図1)。

図1 SDGs の目標1、2、11、13 のアイコン

図1 SDGsの目標1、2、11、13のアイコン

IEAは今後20年間で世界のエネルギー需要が約30%も上昇すると予測し、各国に対し迅速なエネルギー使用量削減の取り組みを求めています。
電気機器に対しては、電力使用量の削減を目指し、家電製品などを中心にエネルギー効率の最低基準を定めた規制が各国で導入されています。
EUでは京都議定書のGHG排出削減目標を達成するため、欧州委員会がエコデザイン指令(2009/125/EC)を定め、エネルギー関連製品について、環境に配慮した設計を行うように義務付けています。
中国では省エネルギー法に基づき、潜在的な省エネルギー効果が高い製品に対し効率基準や表示の仕方を定めています。2021年の第十四次五ヵ年計画では、単位GDPあたりのエネルギー使用量を13.5%削減することを目標にしています。
表1にEU、中国でのエネルギー効率規制の対象製品例を示します。 これらはおおむね共通しており、販売台数が多く、過剰なコストをかけずに環境負荷の低減が可能なものが選定されています。 その他の国においてもエネルギー効率規制の対象製品は同様の傾向にあります。

EU
中国
・照明器具
・冷蔵庫
・洗濯機、乾燥機
・オーブン、レンジフード、
 食器洗い機
・掃除機
・エアコン
・ヒートポンプ
・モニター、テレビ、
 セットトップボックス
・コンピューター、サーバー
・コピー機、プリンタ、FAX
・ゲーム機
・トランス、コンバーター
・溶接機器
など
・照明器具
・冷蔵庫
・洗濯機
・コンロ、レンジフード、電磁調理器、
 炊飯器、電子レンジ
・空気清浄機、扇風機
・エアコン
・ヒートポンプ
・モニター、テレビ、
 セットトップボックス
・コンピューター
・コピー機、プリンタ、FAX
・プロジェクター
・トランス、電磁接触器
など

表1 EU・中国のエネルギー効率規制対象製品の例

近年、多くの国で既存のエネルギー効率規制の見直しや新規制定が進められています。EU、中国では2021年から誘導電動機の新規制が実施されており、オリエンタルモーターの製品もそれらの規制対象に含まれています。
本稿ではEU、中国での誘導電動機とファンモーターのエネルギー効率規制を説明し、オリエンタルモーターの取り組みについて紹介します。

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